喫煙は タバコ病

タバコは、長い間、趣味・嗜好品と考えられてきました。
江戸時代から吸われていた、当時の平均寿命は約40-50歳で、当時の主な死亡原因は、結核や感染症、外傷でした。タバコ病が発病する前に亡くなっていたため、タバコは、安全な嗜好品だと思われていたのです。
死亡原因の変化、平均寿命の延び、生活習慣病や癌が死因の主流になったため、タバコ病が顕在化してきました。タバコ病は現代病です。

喫煙を続けると、動脈硬化による循環器疾患や、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や肺がんなどの呼吸器疾患を発病します。つまり、喫煙は、慢性に経過する病気です。

喫煙は喫煙病(ニコチン依存症+喫煙関連疾患)という全身疾患であり、喫煙者は積極的な禁煙治療を必要とする患者です。

わが国の喫煙者は 約3000万人です。禁煙したくてもできないニコチン依存症(ND)患者が多いです。
禁煙に成功するには、禁断症状の強さが問題というより、意思の強さが必要だと、8割の人が考えています。また、医者に行くのは大げさ、仰々しいと考える人も多く、喫煙が病気であるという認識はされていません。

糖尿病は、過去、贅沢病といわれ、治療が必要な病気であるというより、贅沢のせいと思われていました。
高血圧も、治療が必要な病気と言う認識がされるようになったのは、この数十年のことです。
喫煙は、個人の嗜好の問題ではなく、治療の必要な病気です。
糖尿病や高血圧が、病気と認識され、糖尿病や高血圧を持っている人は患者であり治療が必要であると認識されてきたように、喫煙も、治療が必要な病気であり、喫煙者は患者であると広く認識されることが重要です。

(日本循環器学会 禁煙推進委員会 委員長 藤原久義先生のお話から)

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